続きです
父が退院をしてからは
出来る限り毎月一度は実家に行くようにしました
その度に母のお墓参りに一緒に行き
日々の生活で必要な物があったら
私たちで買うようにもしていました
病気で倒れた父ですが
どうしてもお酒とタバコはやめられず
ジンさんも『自由にさせてあげよ』
と、言ってくれて
私たちでビールとタバコも箱買いしていました
父の身体には良くなかったかもしれないけど
それよりも好きに自由に暮らす方が
父にとっては良い事だとあの時は考えたし
今もそれでよかったと思ってます
実家に行った時は父とジンさんと3人で
一緒にごはんを食べて
TVを見ながらお喋りをして
父は少し言語障害が残ったので
あまり会話のキャッチボールは出来なかったけど
それでも私たちの話を
いつもニコニコしながら聞いてくれました
私が実家で暮らしていた頃の父とは
まるで違う雰囲気の父がそこにいました
過去の事が嘘のような
とても穏やかな時間だったと思います
それは2年半続きました
そして、父は亡くなりました
最後に実家で父と会った時、別れ際に
『体調気をつけてね。また来月くるよ』
と言って、父と握手をしたんですが
それが最後になりました
父との来月は来なかったです
今も思う事があります
父は本当は私の事をどう思っていたんだろうか!?
黙って父の前から消えた私は
本気で父とぶつかり合った事がありません
父に逆らった私を許してなかったのか
憎んでいたのか
それとも自分の子育てが失敗だったと
後悔していたのか
それとも過去の私への態度を悔いていたのか…
普通には喋れなくなってしまった父からは
何も聞く事が出来ませんでした
私も何も聞かなかったし…
会っている時
過去の話題は一切出しませんでした
穏やかな時間が壊れるのが嫌だったし
自分の中で多少なりと罪悪感があったからです
結局私は最後まで父と本気で向き合えず
2年半という短い時間で父とお別れになりました
悲しかったし寂しかった…
ジンさんに支えられながらいっぱい泣きました
でもどこかでホッともしました
パパはもうあの家に1人じゃない
ママのところに行ったんだ
そんな風に思うと少し気持ちが楽になりました
私は最高に親不孝をした娘
これは私の中で一生変わる事のない
懺悔なんだと思っています
スポンサーリンク